第1章 脳血管障害作業療法学 (04)脳卒中片麻痺の作業療法 ⑥作業療法

〈第61回 OT国試 午後21〉

脳卒中患者の急性期の作業療法で正しいのはどれか. 
1.生活歴の情報収集は不要である.
2.点滴が抜去されてから開始する.
3.早期離床で廃用症候群を予防する.
4.ベッド上のADL訓練は禁忌である.
5.弛緩性麻痺では関節可動域訓練は不要である.

解答

1.× 生活歴の情報収集は必要である.
2.× 脳卒中患者の急性期の作業療法は点滴が抜去される前から開始する.
3.○ 正しい.
4.× 脳卒中患者の急性期の作業療法ではベッド上のADL訓練は実施できる.
5.× 弛緩性麻痺でも関節可動域訓練は必要である.


〈第58回 OT国試 午後32〉

脳卒中片麻痺の上肢に対する機能回復訓練の課題内容で適切なのはどれか. 
1.運動は巧緻運動から粗大運動にする.
2.運動速度は速いものから遅いものにする.
3.課題は単純なものから複雑なものにする.
4.運動パターンは分離運動から共同運動にする.
5.課題の所要時間は長いものから短いものにする.

解答

1.× 運動は粗大運動から巧緻運動にする.
2.× 運動速度は遅いものから速いものにする.
3.○ 正しい.
4.× 運動パターンは共同運動から分離運動にする.
5.× 課題の所要時間は短いものから長いものにする.


〈第57回 OT国試 午後33〉

脳卒中による片麻痺Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ,手指Ⅲ,下肢Ⅳの患者における治療について正しいのはどれか. 
1.緊張性頸反射を利用する.
2.立位時は麻痺側下肢に荷重を促す.
3.長下肢装具使用による歩行訓練を行う.
4.麻痺側上肢では重錘を用いた反復運動を行う.
5.非麻痺側上肢を拘束し麻痺側を強制的に使用させる.

解答

1.× 緊張性頸反射は抑制する.
2.○ 正しい.
3.× 下肢Ⅳなので短下肢装具使用による歩行訓練を行う.
4.× 上肢・手指Ⅲなので重錘を用いた反復運動は共同運動を増悪させるため適切でない.
5.× 上肢・手指Ⅲなので分離促通運動から実施する.


〈第45回 OT国試 午前30〉

Brunnstrom法ステージ上肢Ⅴ,手指Ⅳの片麻痺患者に対する作業療法で適切なのはどれか. 
1.リーチ動作の改善にポータブルスプリングバランサーを用いる.
2.肩関節の疼痛予防に肩内転位でのポジショニングを指導する.
3.肩関節亜脱臼を予防するためにアームスリングを作製する.
4.手関節伸筋の筋再教育に電気刺激療法を用いる.
5.手指屈筋の痙縮にナックルベンダーを用いる.

解答

1.× ポータブルスプリングバランサーは頸髄損傷や筋萎縮性側索硬化症などに適応となる.
2.× 肩関節の疼痛予防に肩外転位でのポジショニングを指導する.
3.× 上肢Br.stageⅤは肩関節周囲筋群の支持性が高まる時期であるためアームスリングは必要ない.
4.○ 手指Br.stageⅣは随意的な伸展が可能になり始める段階であるため,筋再教育として電気的刺激法は有効である.
5.× ナックルベンダーはMP関節屈曲装具であり,手指屈筋痙性の改善に効果がない.


〈第47回 OT国試 午後29〉

片麻痺患者の片手動作訓練の初期に用いる作業として適切なのはどれか. 
1.編み物
2.籐細工
3.はりこ
4.マクラメ
5.ビーズのれん

解答

1.× 誤り.
2.× 誤り.
3.○ 型に和紙等を糊づけするはりこは,導入時には用いやすい.
4.× 誤り.
5.× 誤り.


〈第43回 OT国試 午前52〉

片麻痺者の非利き手に対する書字訓練で適切なのはどれか.2つ選べ. 
1.肩や肘を使って書くようにする.
2.図形の塗りつぶしや塗り絵から導入する.
3.筆記具を保持した手の尺側は机上につけておく.
4.麻痺側上肢は同側の膝に載せておく.
5.太柄や手装具にペンを固定した自助具を利用する.

解答

1.× 肩や肘などの不要な動きは出さずに書くようにする.
2.○ 訓練の導入は図形の塗りつぶしや塗り絵などを行うことが多い.
3.○ 筆記具を保持した手の尺側は机上につけておくのが望ましい.
4.× 麻痺側上肢は机上に載せ,可能であれば紙を押さえる.
5.× 太柄や手装具にペンを固定した自助具は必要ない.


〈第61回 OT国試 午前13〉

72歳の女性.右利き.左被殻出血後6週が経過した.現在,回復期リハビリテーション病棟に入院中である.Brunnstrom法ステージは右上肢Ⅲ,手指Ⅱ,下肢Ⅳであり,座位保持は自立している.言語理解と発語に問題はない.食事動作はFIMで6,更衣(上半身)は3であった.興味関心チェックシートでは「料理」や「園芸」への関心が示されていた.作業療法で最も適切なのはどれか. 
1.集団活動を導入する.
2.利き手交換訓練を行う.
3.上肢の機能回復を優先する.
4.食事動作訓練を積極的に行う.
5.園芸は退院後の課題と位置づける.

解答

1.× 左被殻出血後6週,右上肢・手指のBrunnstrom法ステージから回復段階にあるので個別訓練を優先する.
2.○ 更衣がFIMで3,料理や園芸に関心があるので利き手交換訓練も行いながらADL獲得を目指す.
3.× 更衣がFIMで3,料理や園芸に関心があるので上肢の機能回復訓練を実施しながらADL獲得を優先する.
4.× 食事動作はFIMで6点なので他のADL獲得を優先する.
5.× 園芸に関心があるので入院中から訓練を実施する.