第1章 脳血管障害作業療法学 (04)脳卒中片麻痺の作業療法 ④各種治療法

〈第60回 OT国試 午前38〉

脳卒中治療ガイドライン2021のリハビリテーションで推奨グレードが最も高いのはどれか. 
1.運動障害に対する薬物療法
2.半側空間無視に対する鏡像を用いた訓練
3.中枢性疼痛に対する反復性経頭蓋磁気刺激
4.摂食嚥下障害に対するバルーンカテーテル訓練
5.軽度から中等度の上肢麻痺に対する麻痺側上肢を強制使用させる訓練

解答

1.× 脳卒中治療ガイドライン2021において運動障害に対する薬物療法の推奨グレードはCである.
2.× 脳卒中治療ガイドライン2021において半側空間無視に対する鏡像を用いた訓練の推奨グレードはCである.
3.× 脳卒中治療ガイドライン2021において中枢性疼痛に対する反復性経頭蓋磁気刺激の推奨グレードはCである.
4.× 脳卒中治療ガイドライン2021において摂食嚥下障害に対するバルーンカテーテル訓練の推奨グレードはCである.
5.○ 脳卒中治療ガイドライン2021において軽度から中等度の上肢麻痺に対する麻痺側上肢を強制使用させる訓練の推奨グレードはAである.


〈第52回 OT国試 午後34〉

感覚受容器の刺激の対象が主に皮膚である促通法はどれか. 
1.Brunnstrom法
2.Bobath法
3.Rood法
4.Fay法
5.PNF

解答

1.× Brunnstrom法は病的共同運動の分離で麻痺の回復を図る神経心理学的アプローチである.
2.× Bobath法は筋トーンの正常化を通じて麻痺の回復を図る神経発達的アプローチである.
3.○ Rood法は皮膚感覚受容器を刺激し筋活動の促通・活性化または抑制する発達学的治療法である.
4.× Fay法は系統発生学的発展と原始反射誘発を基盤に運動パターンを導く系統的発生的治療法(神経筋反射療法)である.
5.× PNFは集合的運動パターンを用いて麻痺の回復を図る固有受容性神経筋促通法である.


〈第50回 OT国試 午前9〉

57歳の男性.視床出血後に表在感覚と深部感覚との障害を認める.運動麻痺は認めない.この患者に行う知覚再教育で誤っているのはどれか. 
1.開眼で代償させる.
2.運動や動作は可能な限りゆっくり行う.
3.15分程度の知覚再教育を一日に数回行う.
4.識別素材を固定し,患側手を動かして識別させる.
5.書字の際に,筆記具と手との接触箇所で筆記具の特徴を感じさせる.

解答

1.× 知覚再教育をする際は閉眼で行い,視覚での代償をさせない.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第49回 OT国試 午前28〉

CI療法(constraint-induced movement therapy)について適切なのはどれか. 
1.Brunnstrom法ステージ上肢Ⅱ,手指Ⅱに適応となる.
2.段階的に麻痺側上肢の使用を促す訓練方法を用いる.
3.重度の感覚障害の患者に高い効果が期待できる.
4.毎日1時間の練習を2週間実施する.
5.急性期の患者に用いる.

解答

1.× CI療法は手関節が随意的に20°以上伸展できること,Ⅰ指~Ⅲ指が随意的に10°以上伸展できることが適応基準であるため,手指Br.stageⅡは適応外となる.
2.○ 正しい.
3.× 重度の感覚障害の患者にはCI療法の高い効果は期待できない.
4.× CI療法は1日3時間半~7時間,平日5日間×2セット(10日間)実施する.
5.× 急性期はバイタルや病状が安定していないため,CI療法は適応外になることが多い.