第2章 神経筋障害理学療法学 (08)神経筋障害総合問題 ⑤ポリオ後症候群

〈第55回 PT国試 午後36〉

成人期に発症するポリオ後症候群のHalsteadらの診断基準にないのはどれか. 
1.感覚障害
2.関節痛
3.筋萎縮
4.筋肉痛
5.疲労

解答

1.× 感覚障害はポリオ後症候群のHalsteadらの診断基準にない.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.


〈第57回 PT国試 午前43〉

ポストポリオ症候群で正しいのはどれか. 
1.疼痛を伴うことは少ない.
2.発症年齢は10歳以下が多い.
3.罹患筋の運動単位数は減少している.
4.非麻痺側に新たな筋力低下は起こらない.
5.MMT3レベル以下の新たな筋力低下に対して筋力増強運動を行う.

解答

1.× ポストポリオ症候群では関節痛,筋肉痛を伴うことがある.
2.× ポストポリオ症候群はポリオ発症後15年間以上の神経学的機能安定期間を経て発症する.
3.○ 正しい.
4.× ポストポリオ症候群では非麻痺側に新たな筋力低下は起こる.
5.× MMT3レベル以下の新たな筋力低下に対し補装具で対応する.


〈第46回 PT国試 午前31〉

ポリオ後症候群において正しいのはどれか.2つ選べ. 
1.ポリオ罹患から数十年後に障害の進行がみられる.
2.原因はポリオウイルスによる再燃である.
3.深部感覚障害を合併する.
4.肥満は原因の一つとなる.
5.嚥下障害はきたさない.

解答

1.○ 正しい.
2.× ポストポリオ症候群の発症原因はポリオウイルスによる再燃でなく,加齢,過重労働,廃用,過用,体重増加である.
3.× ポリオは前角炎のため深部感覚障害を合併しない.
4.○ 正しい.
5.× ポリオはまれに嚥下障害をきたすことがある.


〈第50回 PT国試 午後9〉

65歳の男性.4歳時に急性灰白髄炎に罹患し右下肢麻痺となった.歩行時には右膝を右手で押さえながら歩いていた.55歳ころから腰痛を自覚するようになり,最近は歩行時の疲労が増し下肢の冷感が強くなってきたため受診した.身長160cm,体重75kg(30歳時と比較して20kg増加).筋力はMMTで,右大腿四頭筋と右前脛骨筋は段階1である.ポリオ後症候群と診断され,理学療法を行うことになった.理学療法として適切なのはどれか. 
1.自転車エルゴメーターによる有酸素運動
2.右下肢装具を装着しての歩行練習
3.右大腿四頭筋の筋力強化
4.四つ這いでの移動運動
5.車椅子による移動

解答

1.× 右大腿四頭筋と右前脛骨筋はMMT段階1であるため,自転車エルゴメーターによる有酸素運動は困難である.
2.○ ①ポリオ後症候群.②右大腿四頭筋と右前脛骨筋はMMT段階1,③歩行時は右膝を右手で押さえて歩行,④歩行時の疲労増加していることから,右下肢装具を装着しての歩行練習を行う.
3.× 右大腿四頭筋はMMT段階1であり,筋力強化は過負荷となるため適切でない.
4.× 装具装着しての歩行が可能であるため四つ這いでの移動運動は適切でない.
5.× 装具装着しての歩行が可能であるため車椅子による移動は適切でない.


〈第47回 PT国試 午前15〉

65歳の男性.4歳時にポリオに罹患し,右下肢麻痺となった.歩行時には右膝を右手で押さえながら歩いていたという.55歳ころから腰痛を自覚するようになり,歩行がさらに困難になったため受診した.体重75 kg(30歳時と比較して20kg増加).Danielsらの徒手筋力テストで,右大腿四頭筋と右前脛骨筋とは筋力1である.ポリオ後症候群と診断され,理学療法を行うことになった.理学療法として優先順位が高いのはどれか. 
1.自転車エルゴメーターによる有酸素運動
2.右下肢装具を装着しての歩行訓練
3.右大腿四頭筋の筋力増強訓練
4.四つ這い移動訓練
5.車椅子の導入

解答

1.× 右大腿四頭筋と右前脛骨筋はMMT段階1であるため,自転車エルゴメーターによる有酸素運動は困難である.
2.○ ①ポリオ後症候群.②右大腿四頭筋と右前脛骨筋はMMT段階1,③歩行時は右膝を右手で押さえて歩行,④歩行時の疲労増加していることから,右下肢装具を装着しての歩行練習を行う.
3.× 右大腿四頭筋はMMT段階1であり,筋力強化は過負荷となるため適切でない.
4.× 装具装着しての歩行が可能であるため四つ這い移動訓練は適切でない.
5.× 装具装着しての歩行が可能であるため車椅子の導入は適切でない.


〈第41回 PT国試 午前28〉

60歳の男性.身長170cm,体重90kg.3歳時にポリオに罹患し右下肢単麻痺となった.右長下肢装具を装着し独歩可能であったが,3か月前から歩行が困難となり,左下肢の筋力低下も自覚したためリハビリテーション科を受診した.下肢の状態は図のようであった.理学療法で誤っているのはどれか. 

1.体重の減量を勧める.
2.杖の使用を検討する.
3.骨盤帯付き長下肢装具に変更する.
4.左下肢筋の過用を防ぐ生活指導を勧める.
5.足底板を用いて脚長差の再調整を行う.

解答

1.○ 正しい.
2.○ 正しい.
3.× 股関節周筋の低下がみとめられないため,骨盤帯付き長下肢装具に変更する必要はない.
4.○ 正しい.
5.○ 正しい.