第1章 神経内科学 (11)筋疾患 ②Duchenne型筋ジストロフィー

〈第60回 PT国試・OT国試 午後93〉

Duchenne型筋ジストロフィーで正しいのはどれか. 
1.遺伝性疾患である.
2.女性に多く発症する.
3.主に成人後に発症する.
4.感染が発症の契機となる.
5.平均寿命は約60歳である.

解答

1.○ 正しい.
2.× Duchenne型筋ジストロフィーは男性に多く発症する.
3.× Duchenne型筋ジストロフィー主に小児に発症する.
4.× 感染が発症の契機となるのはGuillain-Barré症候群である.
5.× Duchenne型筋ジストロフィー平均寿命は約20歳である.


〈第59回 PT国試・OT国試 午後78〉

Duchenne型筋ジストロフィーで正しいのはどれか. 
1.幼少期に発症する.
2.心筋障害はまれである.
3.下肢に伸展拘縮をきたす.
4.常染色体劣性遺伝である.
5.筋形質膜にジストロフィン蛋白がみられる.

解答

1.○ 正しい.
2.× Duchenne型筋ジストロフィーでは心筋障害は呼吸不全についで多い合併症である.
3.× Duchenne型筋ジストロフィーは下肢に屈曲拘縮をきたす.
4.× Duchenne型筋ジストロフィーは伴性劣性遺伝である.
5.× Duchenne型筋ジストロフィーは筋形質膜のジストロフィン蛋白が欠損する.


〈第50回 PT国試・OT国試 午後92〉

Duchenne型筋ジストロフィーの特徴で正しいのはどれか. 
1.下肢筋力が上肢筋力より早く低下する.
2.出生時から筋緊張低下がみられる.
3.15~20歳で歩行不能となる.
4.常染色体劣性遺伝である.
5.ミオトニア現象を認める.

解答

1.○ 正しい.
2.× 出生時から筋緊張低下がみられるのは福山型筋ジストロフィーである.
3.× Duchenne型筋ジストロフィーは10歳前後で歩行不能となる.
4.× Duchenne型筋ジストロフィーは伴性劣性遺伝である.
5.× ミオトニア現象は強直性ジストロフィーで認められる.


〈第47回 PT国試・OT国試 午前91〉

Duchenne型筋ジストロフィーについて正しいのはどれか. 
1.横隔神経麻痺を生じる.
2.閉塞性換気障害を生じる.
3.側弯症は呼吸機能に影響しない.
4.呼吸障害ではPaCO₂が上昇する.
5.呼吸不全は5歳以下から生じることが多い.

解答

1.× Duchenne型筋ジストロフィーはミオパチーであるので横隔神経麻痺は生じない.
2.× Duchenne型筋ジストロフィーは拘束性換気障害を生じる.
3.× Duchenne型筋ジストロフィーの側弯症は呼吸機能に影響する.
4.○ 正しい.
5.× Duchenne型筋ジストロフィーの呼吸不全は10歳以降から生じることが多い.


〈第53回 PT国試・OT国試 午前91〉

Duchenne型筋ジストロフィーの呼吸障害について正しいのはどれか. 
1.咳をする力は保たれる.
2.口すぼめ呼吸が有効である.
3.側弯症は呼吸機能に影響しない.
4.動脈血二酸化炭素分圧が上昇する.
5.呼吸不全は5歳以下から生じることが多い.

解答

1.× Duchenne型筋ジストロフィーは咳をする力が低下する.
2.× Duchenne型筋ジストロフィーは拘束性換気障害を呈するため口すぼめ呼吸が無効である.
3.× Duchenne型筋ジストロフィーの側弯症は呼吸機能に影響する.
4.○ 正しい.
5.× Duchenne型筋ジストロフィーの呼吸不全は10歳以降から生じることが多い.


〈第48回 PT国試・OT国試 午後82〉

Duchenne型筋ジストロフィーについて,厚生省筋萎縮研究班の機能障害度分類によるステージとリハビリテーションの内容の組合せで正しいのはどれか. 
1.ステージ2 ――― 下腿三頭筋のストレッチ
2.ステージ3 ――― 長下肢装具による歩行訓練
3.ステージ4 ――― 非侵襲的陽圧換気療法の開始
4.ステージ5 ――― 中殿筋の最大抵抗運動
5.ステージ6 ――― 座位保持装置による脊柱変形の予防

解答

1.○ 正しい.
2.× ステージ3 ――― 椅子からの立ち上がり訓練
3.× ステージ4 ――― バネ付き長下肢装具使用による歩行訓練
4.× ステージ5 ――― 四つ這い訓練
5.○ 正しい.


〈第44回 PT国試・OT国試 午後88〉

Duchenne型筋ジストロフィーで頻度が低いのはどれか. 
1.兄弟発症
2.呼吸不全
3.心機能障害
4.胸腰椎の変形
5.脳萎縮

解答

1.○ 頻度が高い.
2.○ 頻度が高い.
3.○ 頻度が高い.
4.○ 頻度が高い.
5.× Duchenne型筋ジストロフィーはミオパチーであるため筋萎縮がみられる.


〈第40回 PT国試・OT国試 午後50〉

デュシェンヌ型筋ジストロフィーの筋病理所見について正しいのはどれか. 
1.筋線維が筋線維束単位で萎縮する.
2.筋線維の直径はいずれもほぼ等しい.
3.筋線維が結合組織や脂肪組織に置換される.
4.筋形質膜にジストロフィン蛋白がみられない.
5.リンパ球などの炎症性細胞の著しい浸潤がみられる.

解答

1.× デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは筋線維が筋線維単位で萎縮する.
2.× デュシェンヌ型筋ジストロフィーの筋線維の直径は大小不同である.
3.○ 正しい.
4.○ 正しい.
5.× デュシェンヌ型筋ジストロフィーは筋細胞の壊死によるものでリンパ球などの炎症性細胞の著しい浸潤がみられない.


〈第38回 PT国試・OT国試 午後50〉

進行性筋ジストロフィーの筋病理所見について正しいのはどれか. 
1.筋線維が筋線維束単位で萎縮する.
2.筋線維の直径の大小不同が目立つ.
3.筋線維が結合組織や脂肪組織に置換される.
4.リンパ球などの炎症性細胞浸潤がみられる.
5.筋形質膜にジストロフィン蛋白がみられる.

解答

1.× 進行性筋ジストロフィーでは筋線維が筋線維単位で萎縮する.
2.○ 正しい.
3.○ 正しい.
4.× 進行性筋ジストロフィーは筋細胞の壊死によるものでリンパ球などの炎症性細胞の著しい浸潤がみられない.
5.× 進行性筋ジストロフィーでは筋形質膜のジストロフィン蛋白が欠損する.